たまべら!~たまにはベラ以外も釣りたい~

一匹いっぴきを釣る楽しみを噛みしめ、今日も瀬戸内釣行のベイトタックル狂

自転車交通事故の被害者になった / 壊されたロードバイクの賠償金は〇円しか出ない絶望

 

 

 

タイトルからして不穏な今回の話。

 

 

 

2024年のサイクリングしまなみ。まさかこれがこのロードバイクと一緒に走れる最期の大会になろうとは。

 

 

 

グニャリと曲がったハンドル。その他いろいろ破損の激しい愛車の姿に絶句。

 

 

11月に起こった自転車同士の交通事故の被害者となったんだけど、1ヶ月以上かかってようやく解決(不本意な形だが)の方向にまとまったので、自分の体験談をまとめてみた。

 

 

こうした事故は起こらないことが当然の如く望ましいことだが、もし万が一自分にこんなことが起こったら、どうすればいいのか? 後学のために記録を残してみたのでご覧いただきたい。

 

 

ことの起こりは朝の自転車通勤中のこと。

 

直進走行していたら、対向側の自転車に乗る相手が急にハンドルを切り筆者の前に立ちはだかった。

 

予想外すぎるその動きに筆者は避けきることができず、自転車同士の衝突となってしまった。

 

筆者の乗っていたロードバイクはその衝撃でハンドルと前輪ホールが曲がってしまい、自走不可能な状態となってしまった。

 

すぐ警察を呼び事故処理をし、相手方から「弁償します」という約束と連絡先交換を行い、その場は解散となった。

 

 

 

ここから賠償額を巡る長い闘いになるなんてことを、筆者はこのとき全く予想できなかった。

 

事故発生から賠償額決定までの流れは

①事故発生

 ・警察を呼び、事故発生状況の見分が行われる。

 ・警察から「物件事故」か「人身事故」か、どちらにするのか決めて、後日警察に連絡するようにと説明を受ける。

 

☆チェックポイント

⇒交通用具などが壊れただけなら「物件事故(物損事故とも言う)」、怪我をした場合は「人身事故」となるのだが、人身事故は刑事罰を伴うものになる。

人身事故で警察に対応を求めるなら病院で事故による負傷の診断書を警察に提出することになる。

そのうえで調書作成の協力や現場検証など、日中の仕事を休んで時間を割かないといけなくなる。

クルマ・バイクでの事故の場合は、怪我の後遺症などが発生した際に相手方の自賠責保険から請求するものとして人身事故の事故証明書と当時の診断書が役立つことになる。事故から日数が経った後に後遺症が出たとしても、それが事故当時の怪我に起因するのかどうか、日数が経ってからだと証明が難しくなるため、怪我をしたのなら人身事故にしておくのが無難だろう。

今回の場合は自転車同士のため自賠責保険が絡むことはなく人身事故にしても労力や診断書料などの費用ばかりかさむことになり得る。そんなのは度外視して相手を罰してやらないと気が済まないという気持ちが先立つなら、人身事故にしてもいいだろう。

筆者の場合は損害賠償額で揉めたため、人身事故に切り替えて少しでも自分の溜飲が下がるならとかなりギリギリのところまで思い悩んでいた。聖人ではないので、すごく腹立だしくてムカついて気持ちが荒んでいた。

 

②保険会社へ連絡

 ・事故が起きたことを契約している任意保険へ連絡。契約更新などで面識のある保険の代理店へも連絡を入れる。

 

③相手方保険会社から連絡がくる

 ・怪我をしたので通院する旨を伝えると、加入している健康保険を使って受診し、自己負担部分は後日相手方保険会社が負担するので領収書は残してほしいと言われる。

 

④病院受診

 ・後になって知ったのだが、通院日数×4,000円の慰謝料が相手方保険会社から支払われることとなる。複数の病院に行くなら日にちを変えて通院するのが吉。当然のことながら相手方保険会社はその通院が適切なものかどうか精査するため、ぼったくってやろうという行為は自分の首を絞めることになるので止めておこう。

 

⑤自転車販売店で修理見積依頼をする

 ・壊されたロードバイクを店舗に預け、修理見積の手数料を払う。この手数料は別途相手方に請求できるので、領収書は保管する。

 

⑥修理見積額を自分の保険会社へ伝え、相手方保険会社との交渉開始

 ・見積額を保険会社へ伝え、相手方保険会社との交渉が始まる。

 

☆チェックポイント

⇒修理の見積額を見て驚いたのだが、その費用は約16万円になった。

ロードバイクは本体価格が12万円で、販売時期が12年前になる。

これで察しが付く人もいるかもしれないが、本体価格を上回る修理費用が出た場合、直すという選択肢が選ばれることはなく、買い替えをした場合の賠償額をどうするのか、というのが保険会社同士で話し合われることになる。

 

そしてここでいう買い替えとは、壊れたロードバイクと同等品を新品で購入する場合という意味は一切無く、12年も経過するロードバイクの現存価値を査定してその分だけ賠償するというものである。

壊された被害者としてはたまったもんではない酷い話である。

 

修理の見積費用を必要最低限のものだけに抑えたものにして、本体価格を下回るものに調整していたら賠償額はどうなっていたのか。

事前にもっと知識をもっていたら、賠償額の結果は変わっていたものになっていたかもしれない。

 

⑦一度目の賠償額決定の連絡がくる

 ・年率何パーセントという価値低下率みたいなものを掛けて現存価値が査定され、賠償額の提案を相手方保険会社から受ける。これに筆者が大激怒。修理費用に遠く及ばなさ過ぎるほど低額な賠償額だったため、到底受け入れられない。相手方保険会社から出せる金額がその程度なら、残り修理費用に足りない分は加害者に請求しても構わないか?と訊くも、保険会社を間に挟んでいる以上それはNGだと告げられる。

加害者側に下手に働きかけると、逆に脅迫など訴えられかねないので、ぐぬぬぬ。。。と腹の立つ気持ちをこらえるしかないのである。

事故当時の加害者側から約束してくれた弁償という言葉も保険会社が絡むことで反故にされ、保険対応以上のことは望めなくなった。

 

これが現実。

完全に当てられ損。

どれだけ思い入れのあるロードバイクでも、壊されておしまい。

 

とはいえ、相手方からの提案にはい分かりましたとすぐに同意する必要はないので拒否。

事故の過失割合が筆者2:加害者8と算定されるも、それも見直しの交渉をするよう筆者の保険会社に依頼。全然納得できない。

 

遠慮することなく自分の気持ちを伝え、絶望の中でも出来る限りあがいて出来ることをしたほうが少しでも悔いを減らせる。本当に悔しいけどね。

 

⑧最終的な賠償額と過失割合が決定

 ・最初の提案に全く納得できないことを伝え続けた結果、ほんの少しだけ賠償額が増えた。最終的には3万円に届かない額。修理費用には全然届かないけど、それでも出来ることはやった。そう思わないとやっていけない。世の中そんなもんだ。

 ・過失割合はどうあがいても変わらず筆者2:加害者8で変わらなかった。お互いが動いている同士、心情では0:10でないと納得できないほど一方的に事故に巻き込まれたが、どうしようもなかった。

 ・あとは通院日数をできる限り、適切な範囲で多くして慰謝料を増やすしかない。

 

 

以上、かなりありのままの状況を書き連ねた今回の自転車同士の事故の顛末。

これが他の誰かの参考になることを願って締めくくりたい。