渦潮、ドイツ館、大谷焼、鳴門鯛、なると金時、わかめ、徳島ラーメン、、、
徳島県の観光地の一つ、鳴門市。
その中でも世界的に珍しい「陶板」作品を展示した大塚国際美術館に行ってきたぞ!
美術館は山の一部を利用して建っています。
山のてっぺんから地上3階、山の中にある地下は5階に及ぶ広大な面積の美術館です。
世界26か国190余の美術館が所蔵する名画が陶板に焼き付け展示されています。
日本にいながら世界の名画が鑑賞できるわけですね。
全ての作品を見ようとすると4kmも歩く必要がある!
時間にも体力にも余裕をもって来たほうが良いです。
さて、この美術館の最大の特徴である「陶板(とうばん)」名画とは何でしょうか。
陶器の大きな板に、原画に忠実な色彩と大きさで作品を焼き付けて再現したものを陶板名画というそうです。
陶器ですからその色合いは風化・劣化に強く、また原寸大で再現されているため実物のごとく迫力と臨場感を味わうことのできる美術館、それが大塚国際美術館です。
そして、
触ることも、写真撮影することもできる。
原画の展示ではあり得ないこともできるのがこちらの美術館の特徴です。
入口カウンターに入りまして41メートルに及ぶ長いエスカレータを上がると、、、
おお!!
すげーー迫力!
いきなり目の前に現れたのは、1500年代に活躍したミケランジェロの「最後の審判」。
天国に導かれる人々よ地獄に堕とされる人々の様子が描写された
大塚国際美術館の特徴としてあげられるものは、絵画を原寸大で再現するだけではなく、礼拝堂や教会、古代遺跡などの壁画を環境空間ごとそのまま再現した環境展示があります。
ヴァチカンにあるシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの作品群がそのままレプリカされている迫力は、見る者の心を奪います。
旧約聖書「創世記」に描かれた神と人類の創造と刑罰の壮大なドラマ。
システィーナ礼拝堂の天井画が局面部も含め完全再現されています。
実物のシスティーナ礼拝堂天井画は劣化による入場制限も検討されているそうですが、陶板による強い保存性は文化財記録の在り方に大きく貢献すると言われています。
こちらの作品が展示されているシスティーナ・ホールは、2018年のNHK紅白歌合戦で米津玄師さんの中継場所として注目されましたね。
そのほか、歌舞伎の上演もこのホールで行われるようです。
あ
展示作品は1,000点を超えます。
そのうちの100点余りには音声ガイドによる解説がつきます。
お土産物コーナーで500円で借りることができますのでオススメ!
エル・グレコの祭壇衝立の環境展示。
聖マルタン聖堂の環境展示。
壁画作品も本物の壁画のようなリアリティ。
壁面の欠け具合がもう、、、素敵。
単に平面的な模写をしているわけではなく、ヒビや盛り上がりなど実物の持つ風合いまで再現しているため質感を触れて味わうことができます。
耐久性に優れた陶板だからこそできることですが、
屋外に壁画を再現することや、絵画を展示することもできます。
紫外線や雨風にも強い陶板ならではですね。
風神雷神図屏風も間近で記念写真撮れちゃう。
聖ニコラオス・オルファノス聖堂の環境展示。
この迫力、レプリカなんすよね~。
見ごたえある!!
スクロヴェーニ礼拝堂の環境展示。
教科書で見たことのあるような作品が原寸大で再現されているわけですが、
こんなに大きな作品なの!? と驚かされます。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」。
高さは4メートル、横幅は9メートル。
修復前の劣化が激しい状態のものと修復後の整った状態ものが対に展示されていました。
作品を後世に残したいという美術館の意気込みを強く感じます。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」
名画に触れることができる。
遊び心あるコーナーもあります。
こちら、世界中に点在しているゴッホの「ヒマワリ」が一つの展示場に集結したコーナー。
油絵の重ね塗りした厚みも再現されてます。
戦火で焼失し存在しえない「ヒマワリ」も再現されています。
申し訳程度の魚要素。一応釣りブログだし、、、(笑)
エイ食べたいなぁ、久々に。
作品ばかり注目されますが、これら作品を支える額縁も見事な装飾です。
立派な額縁も原画展示と同様に再現しているのでしょうか。
中には額縁で3千万円もするものがあるそうです。
美術知識がない方でも楽しめるよう、音声ガイダンスによる解説もありますが、
定時ガイドと呼ばれるガイドさんによる解説を聞きつつ作品を眺める時間もあります。
2時間かけて回るじっくりコースや人気作品だけを見て回るお手軽コースなど、解説の仕方にもバリエーションあって敷居は低く感じました。
こちらもなかなかの見ごたえ。
高さ6メートル、横幅が10メートル近い超どでかい作品。
ジャック=ルイ・ダヴィッドの「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠」。
こちらも有名ですね。
エドヴァルト・ムンクの「叫び」。
パブロ・ピカソの「ゲルニカ」。
1937年、パリ万国博覧会の壁画で描かれた作品です。
【散策終了】
ふう。
10時半頃に入館し、
ここまで眺め歩いたところで時刻は15時半を回っていました。
一度ガイドによる解説で1時間かけて館内を歩き回り、さらにもう一周じっくりと回りましたのでさすがにヘトヘト(笑)
休憩しましょう。
館内にはレストランやカフェが合計3つあります。
こちらは地下2階にある「カフェ・ド・ジヴェルニー」。
14時30分まではカレーなどのランチメニューがあるほか、スイーツなどを楽しむ休憩場所です。
期間限定のムンクのどら焼きセット。
芋餡とあんこのどら焼きと、徳島の阿波晩茶という希少なお茶のセット。
入口付近にはお土産物コーナーがありました。
名画をあしらったお菓子や、
名画をモチーフにした面白いグッズがたくさん!!
陶板による小さなレプリカ作品もありました。
美術館ならではの品々ですので、好きな作品のグッズがあれば買って帰りましょう!
美術館と聞くと難しそうで難解なイメージがありましたが、こちらの大塚国際美術館では触ることや写真撮影もでき、作品の世界観までもが感じられる環境展示に驚きも多くました。
後世に至宝の美術を真実の姿のまま遺し伝えたいという気持ちが伝わり、非常に満足度の高い美術館でした。
大塚国際美術館
・場所 鳴門市鳴門町 鳴門公園内
・開館時間 9時30分~17時
・休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、その他特別休館あり
・入館料 一般3,300円、大学生2,200円、小中高生550円